近年、テレワークを導入する企業が増えるとともに、参考となる企業事例も増加しています。そのため、これからテレワークをはじめるなら、各企業の事例を把握することで導入の成功につながるでしょう。
本記事では、テレワークを導入している企業の事例と、参考にする際の注意点を解説します。ぜひ参考にしてみてください。
日本企業のテレワーク導入の実態は?
そもそも日本企業において、どのくらいの割合でテレワークが導入されているのでしょうか。
テレワークを実施している企業は半数以下
総務省の「令和3年版 情報通信白書|テレワークの実施状況」によると、テレワークを実施している企業は半数以下の30%台にとどまるという結果が出ています。
つまり、日本企業においてテレワークはまだ当たり前の働き方ではなく、未だ大幅には普及していない現状であるということが理解できるのではないでしょうか。
テレワークの導入率には波がある
同調査を参考にすると、1回目の緊急事態宣言時には17.6%から56.4%へと導入率は大きく伸びていることがわかります。
一方で、その次の月には31%まで減少し、2回目の緊急事態宣言時には38.4%にとどまっているようです。つまり、テレワークの導入率においては波があり、今後も導入率が伸び続けるというわけではないことがわかります。
参照:令和3年版 情報通信白書 テレワークの実施状況
テレワークを継続する企業は増えている
上記のデータがある一方で、テレワークを導入した企業において、継続する意向がある企業は増えているようです。ここではテレワークが定着している企業の特徴などについて紹介します。
テレワークが定着する企業の特徴
テレワークの普及率には波がありますが、今後もテレワークを続けると宣言する企業は増加しています。
テレワークの導入に成功した企業はそのまま継続するケースが多いようです。
テレワークをしていることが企業アピールにつながる
テレワークを導入していることは、「自由な働き方を推進している」ことにつながります。つまり、企業が従業員のことを考えているというアピールになるため、企業ブランディングの一環として役立ちます。
そのため、このような企業ブランディングの一環で、テレワークを継続導入する企業が増えていることが考えられます。
テレワークを導入している企業事例を知るメリット
テレワークを導入している企業の事例を知ることで、どのようなメリットがあるでしょうか。ここでは、2つのメリットを紹介します。
テレワークの魅力を知った上で導入できる
最も大きなメリットは、テレワークの導入によるメリットを具体例と共に把握できる点にあります。未だテレワークを導入していない企業でも、具体的なイメージを持って、テレワークをはじめられるというメリットがあるでしょう。
企業のテレワーク担当者の意見などを参考にできる
テレワークの企業事例からは、導入経緯や担当者の意見も把握できます。どのようにして導入を進めたのか、どんな壁があってどうやって解決したのか、過去の事例を知ることができるため、自社のテレワーク導入に役立てられることは大きな強みです。
テレワークを導入している企業事例を知るデメリット
一方で、テレワークを導入している企業事例を知るデメリットも1つ存在します。
中小企業などが導入を諦めてしまうケースもある
導入事例を参考にすると、具体的なコストや必要な時間も見えてきます。その結果、テレワークの計画を立てずに導入を断念してしまうケースがあるでしょう。特に、リソースの限られている中小企業などは、導入前に諦めてしまう可能性があるため、見過ぎには注意が必要です。
テレワークを導入した企業事例
ここでは、テレワークを導入した企業の事例を5つ紹介します。
テレワークを導入した企業事例①アフラック生命保険社
アフラック生命保険では、全従業員にテレワークを許可しているようです。テレワークの内容としては、外部からアクセスできるモバイルネットワーク環境やサテライトオフィスの設置なども許可しています。
その結果、企業内でテレワークの実施率は100%にものぼっているようです。
テレワークを導入した企業事例②株式会社リコー
株式会社リコーは、2017年からの「働き方変革」というプロジェクトで、テレワークの導入を開始したようです。テレワーク導入においては、時間をかける必要があったようですが、全社的に定着させることに成功し、コロナの際には全従業員に原則テレワークを実施することを指示したようです。
その結果、平均出社率を約7%まで低下させたという実績があります。
テレワークを導入した企業事例③TRIPORT株式会社
TRIPORT株式会社は、代表取締役も入れた全従業員でテレワークを行っている企業として有名です。全国にサテライトオフィスや小ワークスペースが用意されているため、従業員は自由に働けています。
その結果、創業以来、正社員・アルバイトの離職率を0%に抑えることができているようです。
テレワークを導入した企業事例④日本マイクロソフト社
日本マイクロソフト社では「フレキシブルワーク」と呼ばれるスタイルを導入しており、自由な労働を実現できています。
従業員のデバイスはOSからセキュリティ設定までも標準化されており、安全性を確保した上でテレワークができているようです。
テレワークを導入した企業事例⑤味の素社
味の素は「どこでもオフィス」を導入することによって、テレワークを実施しました。自宅やサテライトオフィスなど、セキュリティやプライバシーに不安がない場所ならどこでも働けるというメリットを打ち出して、テレワークに踏み切ったようです。
その結果、全従業員の約84%がテレワークを実施し、働き方改革に大きな1歩を踏み出せています。

テレワークが導入しやすい業種とは?
テレワークが導入しやすい業種とはどのようなものが挙げられるのでしょうか。ここでは、テレワークが導入しやすい業種を5つ紹介します。
テレワークが導入しやすい業種①IT関連の企業
IT関連の業種は、パソコンとネット回線さえあれば仕事ができるケースが多く、テレワークが導入しやすいです。
例えば、日本IBM社は1987年という非常に早い段階からテレワークを導入しているという実績があります。
テレワークが導入しやすい業種②教育関連の企業
教育関連の企業も、テレワークが導入しやすくなっています。例えば、ベネッセホールディングスは、2017年から「テレワーク@Home」を実施しており、半年間で社内の在宅勤務者の割合が約72%になったという実績を持っています。
テレワークが導入しやすい業種③不動産関連の企業
不動産事業もテレワークと相性の良い事業内容です。東急不動産は2016年からテレワークを実施している企業として有名で、在宅勤務に使いやすい物件をテレワークモデルとして紹介したり、サテライトオフィスとして提供したりしています。
テレワークが導入しやすい業種④小売関連の企業
テレワークが難しく感じられる小売業界も、管理職などを在宅勤務にするなど分業であれば対応可能です。
例えば、イオンは2015年からテレワーク制度を取り入れ、育児のしやすい環境を整備して女性の管理職を増やしたという実績があります。
テレワークが導入しやすい業種⑤製造関連の企業
製造関連の企業はテレワークと相性が悪く見えますが、部門によっては対応可能です。日産自動車は製造工程以外の全従業員に、2014年からテレワークのトライアルを実施しました。
在宅向きの業務であるかをきちんと仕分けし、時間あたりの生産性を把握するなど精密に計算した上でテレワークに踏み切っています。
テレワーク導入企業の事例を参考にする際の注意点
ここまでテレワーク導入企業の事例を紹介してきましたが、参考にする場合は3つの注意点があります。それぞれ詳しくみていきましょう。
自社に合った企業事例を参考にする
自社に向いていない事例を参考にすると、テレワークの導入が逆に難しくなります。そのため、同じ業種や事情が近い企業を参考にし、自社にとって最適な知識を持ってテレワーク導入に踏み切ることが大切です。
社内ルールの変更は無理のない範囲で行う
企業事例を参考にしてテレワーク向けの社内ルールを策定する場合、他社では上手くいった事例でも、自社の従業員には負担になる可能性があります。そのため、無理のない範囲を意識して社内ルールを策定しましょう。
コミュニケーションとセキュリティなど基本は押さえておく
どんな企業事例を参考にする場合でも、コミュニケーションツールやセキュリティソフトの重要性は変わりません。
そのため、まずはテレワークに必要な基本環境を確認したうえで、実際の事例を参考にするという流れを意識することが大切です。
まとめ
本記事では、テレワークを導入している企業の事例と、参考にする際の注意点を紹介しました。テレワークの導入に踏み切る場合、事例を参考にするとうまく導入に踏み切れる可能性が高くなります。本記事の内容を参考に、ぜひテレワークの導入を検討してみてください。
テレワークを推進・導入する企業は増えてきました。東京都の調査によると都内企業ではテレワーク実施率が56.4%となり、従業員数300名以上の企業では73.2%と高い水準となっています。
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引用:【2022年・まん延防止期間】テレワーク実施率含む働き方に関する調査結果(東京都内勤務の正社員対象)
東京産業労働省 都内企業のテレワーク実施状況